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サムネイル3回

カツオドリ

大分のプロショップオーナー、首藤哲夫君ら4名と石垣島を出港して、既に4日間を迎えている。

目的のジャイアントには、何回か遭遇したものの、ランディングには至っていない。

ちょうど、崎山という西表島の南西の角でキャストしていると、仲ノ神島の方から1羽のカツオドリが近付いて来て、ボートをグルグル回りだした。

 

どうやら、ルアーに興味を持ったらしく、キャスティングされるルアーについて、行ったり来たりし始めた。みんなトリに当たらないように投げていると、やがて、ボートの後ろにちょこんととまってしまった。

後部でキャスティングをしていた首藤君も投げるのを止めてしまい、ぼくも操舵を休み、このカツオドリと遊ぶことにした。

自分のサオとルアーを持って、にじり寄ってみると、逃げないばかりか、ルアーにとても興味をもったらしく、ジロジロ、ジロジロ。首を傾げたり、嘴でつつこうとしたり、今度はトリのほうから寄って来た。

首藤君は、ニコニコしながら、写真とビデオを撮り始めたし、全員がしばし見惚れてしまった。

 

 

ちょうど前夜、バラクーダ釣りに使ったエサのミジュンがあったので、近くに置いてみるとパクリときた。もう殆どトリとの距離はなく、思い切って手であげると手からエサを食べてくれた。

ふと見ると、足にタグの番号が打たれた環がはめられている。多分、仲ノ神島の鳥類調査の時にはめられたのであろう。自然のトリが自分の手からエサをたべたこと、足の環、ちょっと複雑な感動である。

10分程遊んでいたが、ボートがどんどん流され始めたので、もう終わりにしようとバイバイをしたが、飛び立ってくれない。思い切って両手でそっと掴み、思い切って空に放り上げると、1.5m以上の翼を広げて、仲ノ神島の方へ飛び立って行った。それ以来、その環のついたカツオドリは見かけていない。