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サムネイル7回

パシフィックターポン

 

西表島浦内川の支流ウタラ川を、カヌーで上がっていくと、10数尾のパシフィクターポン(以後、P.ターポンと略す。)の群れに遭遇した。パドルを漕ぐのを止め、音を立てずにやり過ごし、小さなミノーをキャストすると、目の前でヒットした。

それから花火みたいに大騒ぎをして、カヌーの回りを飛んだり跳ねたりして、あげくに、潜ってマングローブの根の中に逃げ込もうとする。押さえ込んで、やっとの思いで浮かせると、またまたホップ・ステップ・ジャンプである。取り込む気もなく遊んでいると、そのうち、#14の小さなバーブレスフックは、耐え切れずに魚から外れてしまった。

  

 

再びルアーを投げると、またまた花火が炸裂する。タックルもウルトラライトにミッチェルの小さなリール。4Lbラインに3cmのミノーをつけた、渓流仕立てである。

突然カヌーの横1mの所で、石垣さんのラパラにゴマフエダイ50cm級がヒットした。

ラインは、マングローブの根の中を縫うように10m近く出され切れてしまった。

悔しがる彼を尻目に、ぼくはP.ターポンとミッチェルドラッグのフランス鈴虫みたいなキリチリというセクシーな音と遊んでいた。

.ターポンは、和名をイセゴイといいカライワシ目の魚で、暖海沿岸性の表層魚である。

大きさも、八重山諸島では1m近くになるが、西表島の川に入ってくるのは50〜60cm以下の幼魚である。一年中、川に生息していて、活性が高くなるのは、どうも4月から10月までの夏期らしい。